ランチェスター法則とは。ランチェスター戦略コンサルタントが解説。


提言13 働く人に使命感をもたせる「真善美」

2021年01月18日 


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どのような考えでコンサルをしているのか
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顧客や社会に果たすべき任務を理念として確立し
自社の提供する価値を普及啓蒙していく会社を
ミッショナリー・カンパニーと呼ぶ。

と、前々回提言した。
第11回提言 ミッショナリー・カンパニーになろう

その理念と戦略をいかに結び付けていくのか。
理念と戦略を橋渡しする概念「事業の定義」が重要となる。
・事業や製品を物理的ではなく機能的に定義する。
・事業や製品を商品志向ではなく顧客志向で定義する。
と、前回提言した。
第12回提言 事業の定義

理念、事業の定義に基づいた戦略をどう策定するのか。

ランチェスター戦略を指導原理にして
「特定分野でNo.1」になることを目標に
戦略を策定する方法を筆者(福永)はコンサルティングしている。
その具体的なことは拙著や講師を務めるセミナーなどで
ご確認いただきたい。

この提言「社長の戦略」でも触れていく。

その一つとして、今回は使命感をもった営業活動を
営業員に行わせる勘どころを解説する。

ランチェスター営業戦略は、科学的、論理的なものである。
気合と根性と体力といった精神論ではない。
一方で、営業員は生身の人間である。
人間には感情があり、やる気も一定ではない。

そういった営業員の心理面も踏まえて
使命感をもった活動を営業員に行わせることに
有効な概念が「真善美」である。

哲学用語の「真善美」を経営に応用する

・あなたは何のために仕事をしているのか?
・わが社は何のために存在しているのか?
・なぜ、わが社は競争してナンバーワンにならなければならないのか?

仕事観、経営理念、競争の哲学……
といった使命感の確立なくして、働きがいなし。
働きがいなくして、業績向上なし。

使命感は仕事の土台である。
土台があって戦略の実効性が高まる。
困難を乗り越える原動力となる。

では、その使命感をいかにして持たせるか?
「真善美」という概念を使うことが有効である。

「真善美」とは哲学用語で
人間の理想や追求目標となる普遍的な価値観である。
・「真」は学問や知性
・「善」は道徳や意思
・「美」は芸術や感性
の、それぞれの理想の姿を示す。

逆の言葉と対比させると、わかりやすい。
「真⇔偽、善⇔悪、美⇔醜」。

「真善美」をビジネスパーソン向けに、かみくだくと、こうなる。

・真 : わが社と、わが社の商品・サービスは
本物で、正しく、一番役立つ「真」である。
・善 : 「真」を普及させることは、世のため、人のために
なる「善」である。顧客や社会に喜びをもたらす行為である。
・美 : 「善」を行う私たちは、尊く、美しい。「美」である。
天職である。険しい道のりであっても、情熱をもって取組み、
使命を全うし、理想を実現しよう。

勘どころは「真」の確立

経営では「真」があって、「善」と「美」が成り立つ。
勘どころは「真」の確立である。

まず、社長は自らの経営思想を磨き上げ、
理念を確立し、情熱的にそれを追求し、
組織の隅ずみまで、浸透させること。
次に、全社一丸となって、わが社の商品・サービスを磨き上げ、理論武装する。
そして、社員に絶対的な自信と誇りをもたせる。

つまり、
わが社の存在意義を確立し
わが社の商品・サービスの優位性を確立することが「真」である。

「真」であれば、「善」と「美」はついてくる。
経営の場合は、「真」でなければ「善」も「美」も成り立たない。


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