2022年05月30日
住宅設備販売業M社のコンサルを行っている。
テーマは周辺商品の販売である。
M社の主力事業は大手住宅設備メーカーX社の設備機器の販売代理業である。
その事業だけで売上も利益もあるのだが
会社の永続的な繁栄のためには
X社の設備機器を販売した顧客に、その他の設備機器の販売や
修理修繕、リフォームの仕事を拡大していきたいとの
社長の方針の具体化を推進している。
住宅設備業界で、このような多角化戦略に取り組む会社は多い。
たとえば、いま東京ガスは「♪しゅ・しゅ・修理の東京ガス」の
CMを関東で大量に出稿している。
ガス屋が「トイレの詰まり」も、「水栓の水漏れ」もしっかりと直します
と訴求しているのだ。
人口減が世帯減になりつつある今、
顧客に自社の主力製品サービスを販売するだけでは成長性に限界がある。
自社の顧客に周辺製品サービスを販売することで成長を目指している。
ライバルは同業者だけではなく周辺業界に拡がる大競争時代である。
M社のコンサルでは
差別化の武器を開発し
周辺商品販売のプロセスを定義し
プロセス毎のトークと使用ツールを
全員参加型営業マニュアルとして作成した。
「全員参加型の営業マニュアル」については下記を参照していただきたい。
2021年8月に総決起会を行い
9月より二つの営業所に先行して取り組んでいただいた。
【日誌 2021年08月31日】コンサルM社で総決起会を行う
以降、毎月PDCAをまわし、ブラッシュアップを重ねて
8カ月が経過した。
手法は確立したので、この2022年5月に
再び総決起会を行い
6月より全営業所で取り組むことにした。
決起会の最大の目玉は
先行して取り組んだ2営業所の成果報告である。
X社の設備機器を販売した顧客に
ある提案をすると約80%の確率で、その提案を受け入れてもらえた。
その提案を実施した顧客の10%が周辺設備の購入に到った。
全顧客×80%×10%=8%
つまり、顧客の8%に周辺設備を販売できた。
これが目安になる。
6月から取り組む営業所は、まずはこれを目指す。
マニュアル通りに「ある提案」をしていけばよいので
取り組みやすい。
先行2営業所は
8%の受注率を高めるために
・成功モデルのブラッシュアップと、その横展開
・他の施策の組み合わせで受注率を高める
・受注した顧客へのリピート促進
・受注単価アップへの取り組み
といった次の段階へ進める。
初動の8カ月で8%受注したことは大きい。
これで全社的に自信をもって事業化を推進できる。