ランチェスターの法則とは何か、どのように学ぶべきか、実践するとどうなるのか。ランチェスター戦略コンサルタントが解りやすく解説します。


第34回 理念を差別化の武器にする方法

2021年06月21日 

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ランチェスター弱者の基本戦略は差別化である。

同じような「売りもの」を同じような「売り先」に同じような「売り方」をする同質化競争をすると「強者」が有利である。一番売れているし、有名だから信用できる。一番接触する機会が多いので利便性も高い。以前から購入していれば関係性もある。同質化競争は強者に有利な土俵である。

だから強者は、弱者が差別化したら、それを模倣し同質化競争に持ち込むことが勝ちパターンとなる。それをランチェスター強者の基本戦略ミートと呼んでいる。

また、同質化競争は価格競争になりがちだ。同じようなものなら安いほうがよいと顧客は考える。薄利でも多売できれば成り立つのは汎用品を大量に販売するビジネスモデルに限る。大きな市場で汎用品を大量に販売することのできる経営規模がなければ成り立たない。

無名で小さいから安く売ることで何とかしようとする中小企業は多いが、戦略的には間違っている。
弱者が差別化するのは同質化競争を避け、価格競争を避けるためである。価格ではなく価値で売ることが差別化する本質である。競争を避けることこそが実は最も優れた競争戦略である。

オピニオン誌の月刊カレントで「企業競争の哲学」とのタイトルの連載をしている。5月号では差別化戦略の一つの方法として「理念」の差別化について解説した。
>>第30回_理念的であることが最も戦略的である

理念は自社の経営思想を差別化するので本質的で究極の差別化である。だから理念的であることが実は最も戦略的なのである。しかし、この武器をうまく使っている企業は多くない。どうすれば理念を差別化の武器にできるか。日経新聞に連載されているTOTOの元社長のコラムにヒントがあった。

理念を自分の言葉でかみ砕き、わかりやすい例をあげ、実践のポイントを示す

2021年6月の一カ月間、日経新聞の名物コラム「私の履歴書」で、TOTOの社長・会長を歴任された木瀬照雄氏が自らの半生を振り返っておられる。初回からインパクトのある原稿で、毎日読むのが楽しみだ。初回の原稿の一部を引用する。

2021/6/1付日本経済新聞 朝刊

「人を思うこと」のできない商品に存在価値はない。それは「TOTOが何のための会社か」「何のために仕事をしているのか」「どんな会社になりたいのか」といった企業・組織としての本源的な問いかけであり、私が日ごろから意識してきたことだ。

それは高校時代に教わったキリスト教精神の影響かもしれない。「隣人愛の精神」「人間としての広く正しい認識」「社会に役立つ人間」に照らせば、体の不自由な人に配慮したトイレや浴室の開発は必然だった。

木瀬元社長の経営思想は、TOTOの理念を、ご自身の言葉でかみ砕いて表現されていると感じた。同社のホームページに同社の理念が掲載されている。その一部を引用する。

社是:「愛業至誠」
奉仕の精神でお客様の生活文化の向上に貢献し、一致協力して社会の発展に貢献する

木瀬元社長の原稿は、TOTOの理念を自分の言葉でかみ砕いて表現している。その後、身体の不自由な方でも使いやすいトイレの開発に力を入れ、それを行政や業界にも声をかけ規格作りに乗り出したと例を挙げて、さらにわかりやすく表現している。

規格づくりに乗り出したところ、「ノウハウが漏れる」といい顔をしない人がいたが、「『何が正しいことか』を考えればやることは決まっている」と意に介さなかったとのこと。理念に照らし合わせて判断しているとの実践のポイントを示した。

理念は究極の差別化である。だが、理念という企業の最大級の武器をうまく使っていない企業が多い。それは理念が企業活動に落とし込まれていないからである。

理念を企業活動に落とし込むには、社長をはじめとするリーダーが、自社の理念について、自分の言葉でかみ砕き、わかりやすい例をあげ、実践のポイントを示すことである。

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