ランチェスター法則とは。ランチェスター戦略コンサルタントが解説。


提言6 迷ったら立ち返る原理原則をいくつもっているか

2020年11月30日 


●福永雅文のインタビュー動画

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社長の仕事は決定、実行、責任である。

重大な決定をするとき、誰もが迷うものだ。社長とて生身の人間である。わが社の命運を左右する重大な決定を下すとき、迷って当然である。まわりの意見は聞くべきだ。助言を求めることも有効だ。だが、最後に決めるのはあくまでも社長である。経営の決定は多数決ではない。経営責任を負う社長が決定しなければならない。

迷ったら、原理原則に立ち返れ」と、云われてきた。

昔は通用したが、いまは通用しないものは原理原則とはいわない。ある業界では通用するが別の業界では通用しないものも原理原則とはいわない。いつの時代の、どんな業界にも通用するものが原理原則である。普遍性のある真理である。

知っていようが、いまいが、必ずこうなることが原理原則である。であるならば、知っておいたほうが、社長の決定の勝率が高まる。社長であるあなたは、迷ったときに立ち返る原理原則をいくつもっているのか。

ランチェスター戦略から導き出した原理原則

原理と原則は、元々は別の意味の言葉である。

原理とは物事の根本とその仕組みである。原則とは原理から導き出される多くの場合に当てはまる決まりである。原理がわからなければ原則化できない。原則化できない原理は何の役に立つのか、わからない。原理と原則は両方揃ってこそ、有効である。

そのことから「原理原則」という熟語になったのだろう。

戦いの原理と勝ち方の原則を示したものが軍事理論の「ランチェスター法則」である。それを企業間競争の勝ち負けの原理原則として再構築したものが競争戦略理論の「ランチェスター戦略」である。

その詳細は拙著でご確認いただくとして、ここでは筆者(福永)がたどり着いたランチェスター戦略の原理原則を5点お伝えしたい。

  1. わが社が弱者(市場シェア2位以下)か強者(市場シェア1位)かを見極め、弱者であれば弱者の戦略をとる。強者であれば強者の戦略をとる。
  2. 絶対的に有利で安定的な立場は1(1位かつ2位に1.7倍以上の差をつけたダントツ)だけである。販売目標のゴールはNo.1である。
  3. 弱者が直ちに市場全体で1を目指すのは無理がある。特定分野に絞り込んでNo.1を目指すべきである。
  4. 特定分野とは商品、地域、販売チャネル、顧客層や用途やニーズといった分野に括り直した市場のこと。
  5. 1を目指す特定分野は、自社の武器で有利に戦える市場(差別化、質の優位性)で、かつ、自社の経営規模に適した大きさの市場(量の優位性)であること。

拙著「小が大に勝つ逆転経営―社長のランチェスター戦略」では、市場の括り方、優先順位のつけ方、差別化の仕方、ナンバーワンの目指し方について、判断基準や考え方はもちろん、社長の実務までを筆者のコンサルティング事例で詳細に解説をしている。参考にされたい。

今回はここまで。


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