ランチェスター法則とは。ランチェスター戦略コンサルタントが解説。


提言23 75%は顧客内シェアの目標値

2021年03月29日 

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提言20「10%は有名無名の分岐点」、提言21「25%は強者の最低条件」、提言22「40%はナンバーワンの目安」に引き続き、今回は「75%は顧客内シェアの目標値」について解説する。

ランチェスター戦略は「市場占有率(マーケット・シェア)の科学」といわれるほど、シェアを重視している。企業間競争の勝ち負けの判定基準が市場シェアだからだ。シェア1位を強者、2位以下を弱者と定義し、強者は「強者の戦略」、弱者は「弱者の戦略」をとる。これがランチェスター戦略の一丁目一番地である。

シェアは何%とると、どうなるのか。ライバルとの差がどれだけ開くとどうなるのか。といったことも理論化されている。他の理論にはない独自の理論である。

ランチェスター戦略では「7つのシンボル目標値」を定めているが、中小企業の社長に、どうしても覚えておいていただきたい数値は、10%、25%、40%、75%の4つである。正確な数字は図表で示したが、社長が覚えるのは四捨五入した数値でよいと思う。今回は「シェア75%が何を意味するか」について解説する。

ナンバーワンの定義は2つある

「ナンバーワンになれば、その地位は安定し、成長性も収益性も高まる」これが、ランチェスター戦略の結論である。経営規模ではなく市場シェアにおいて2位以下を圧倒するダントツの1位のことを「ナンバーワン」と呼んでいる。

ナンバーワンの定義は二つある。

1)2位に3倍以上の差をつけた1位

①2社間競争、②顧客内の一つの製品群のシェアの場合に適用

2)2位に√3倍(約1.7倍)以上の差をつけた1位

上記以外のすべてに適用

他社のシェアが不明な場合は

1)①2社間競争、②顧客内の一つの製品群のシェアの場合は75%を目安とする。

2)上記以外は40%を目安とする。

前回の提言22「40%はナンバーワンの目安」で40%の意味を解説した。今回は75%の意味を解説する。

100%独占は目指さない

40%はナンバーワンの目安、首位独走の条件と提言22で書いたが、例外はある。稀ではあるがライバルが1社しかいない2社間競争である。

2社間競争では自社が40%を占めてもライバルが60%なので、自社が弱者となる。51%の過半数を占めたとしてもライバルが49%の僅差なので安定はしない。2社間競争ではライバルの3倍の差をつけたときに勝敗が決着する。どちらかが75%を占めたときである。

2社間競争の販売目標は75%である。

一つの製品群の顧客内シェアの目標値も75%である。たとえばユニフォームの販売会社の場合、顧客は作業服と事務服の需要があり、それぞれ夏服と冬服がある。つまり4品目ある。この4品目のうち、3品目を自社が納入していれば顧客内シェア75%でナンバーワンである。ランチェスター式ABC分析のよる顧客の戦略的格付けでは「a(スモールa)」と定義している。

国内市場が100億円未満のニッチ市場や、県内市場が10億円未満のニッチ市場の場合は40%のナンバーワンになると雪崩現状が起きて75%まで伸びる傾向がある。ニッチ市場の販売目標も75%である。

ランチェスター戦略では100%独占することを目標にしていない。競争のない世界に発展性はないことは資本主義の精神である。ライバルと切磋琢磨することで需要が活性化し、市場は成長する。寡占しすぎると収益性が損なわれることもある。顧客との関係も健全性が保てなくなることもある。ライバルの撤退が自社にとって不利益となることもある。

ゆえに販売目標の最終目標を75%とし、これを上限目標値と呼んでいる。

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